異邦人と鳥

とある国で、彷徨いながらもていねいに生きたいと願う異邦人とイン子たちのくらしと回想録

チャーリーがいなくなってから 〜アニマルコミュニケーターさん〜

結果からいうと

チャーリーはもうこの世にはいないらしい

家を探している途中にどこか暗いところに落ちて何かで意識を失い

そのままあちらの世界へまた飛びだったらしい

その時もそして今も苦しまなかったらしく

この件は不慮の事故だと

そして今は太陽の光が降り注ぐところにいて

わたしの周りにいるらしい

現場の様子も教えてもらった

セッション後に外を見に行ってみたが

場所の確定は容易ではなかった

セッション中にそうかなと思った場所は

ちがった

 

そうこうしてるうちに5時過ぎになったので

今日も大した仕事はしていないが

今日はもうゆっくりすることにした

 

ビールを飲んでソファーで音楽を聴いていると

チャーリーが肩や指に乗っている感じを思い出した

久々にものすごい幸福感を覚えた

おそらく、最後にソファーでくつろいだのは

チャーリーと一緒だったのだろう

 

テレビを見ると一緒に笑ってくれたし

人間みたいな子だった

一緒に歌ったり踊ったりもした

オカメインコは頭を撫でて欲しいときに

頭をさげるらしいがチャーリーは一度もそれをしたことがない

代わりに顎の下にもぐりこんで抱っこしてもらいたがった

 

ここ数日、何も感じない瞬間があった

これまでと同じ日常でチャーリーもいる日常

悲しさも感じない

それは、自分のチャーリーとの思い出がそんなものなのか

はたしてはしっかり仕事もキャンセルしてしっかりと泣いたりして感情を抑圧しないことで癒しが速く進んでいるのか

などと考えていたけれど、きっとそれは

あまりに突然なこの出来事に

感情がいろいろついて行ってないことと

ここ1週間の非日常さが原因じゃないかと

思い始めている

 

突然いなくなって

突然に非日常な捜索活動

それが終わってもどろどろに疲れたカラダを回復させ

ことあるごとに泣くという非日常

 

こういうことを繰り返していたここ1週間だった

 

そしてすこしずつ、チャーリーがいた頃にしていた

日常の諸々のことを再び行うようになって

そのたびに

いないことを思い知る

すると全く何も感じなかった瞬間のことは

自分がもう何も感じないのではなかったのだと

そう思う

 

もうこの世にはいないらしいことを聞き

チャーリー動画をもう少し積極的に見て良いという許可が生まれた

 

https://vimeo.com/150813614

 

動画を見ると

ものすごく慣れているのがわかる

今だから余計にわかる

イヤホンだと声がダイレクトにクリアに聞こえ

いかにチャーリーがわたしの話すことに呼応していたかが痛いほどわかる

オカメインコちゃんの記事などを見ていて威嚇の音「フッ」について書かれてあったが、それを見て、そういや最近「フッ」を聞いていないことを思い出した。

 

ローカル氏の広告だけはしようかなと思うが

決断は明日の頭と感情がクリアなときにしよう

今となっては一刻を争う屋外捜索とは違って

少し余裕をもって決めていい

 

 

 

自分で引き起こしたこととはいえ

意味がわからない

多分人生で初めて経験する種類のことだと思う

 

アニマルコミュニケーターさんの言うことは

信じているのか信じていないのか

それもよくわからない

 

その建物を見つけるか

地域の新聞にも広告を載せるか

何もしないか

 

何れにしても自分で決めなければならない

これまではチャーリーに苦しい思いを

怖い思いをさせてしまったことが

辛くて仕方なくてやりきれなかった

 

今は、だんだん戻ってくる日常と共に

チャーリーがいないことをじわじわと

感じさせられる

 

セキセイちゃんたちは今日は少し元気で

外も飛ぶようになった

 

デイジーはたまごを見つけるといじっていたので

手のひらにたまごを乗せて目の前に持っていくと

わたしの手のひらでたまごを抱こうとした

 

チャーリーの生まれ変わりとかふとよぎったりして

この予定外の産卵を抱卵、そして孵化へと

サポートしようかとも思うが

今は新しいことはやめておいたほうがよさそうだ

判断力が低下しているはずだから

 

もっと動画を撮っておけばよかった

とはいえ結構撮影したけれど

チャーリーの言葉はまた違う機会に書き留めておこう