チャーリーがいなくなってから 〜回想録2:おしゃべりインコチャーリー〜
チャーリーを逃がしてしまってから6日め
つまり明日の昼過ぎでまる1週間チャーリーと会っていないことになる
目の腫れは少しはひいてきたがまだ塩でひりひりする
そんな時間がすでに経過しているとはよくわからない
今は早朝なので、まだカバーのかかったケージで眠っている感じすらする
チャーリーとは実際、8ヶ月しか暮らしていない
これから20年くらい一緒にいれるのかな
そのときわたしはすごい年寄りだな
などのんきに考えていたときもあった
たった8ヶ月だけれどとても濃密だった
日々日々、チャーリーは言葉をおぼえ
室内の飛び回り方をおぼえ
ごはんをあげると「美味しい!」といっていた
仲間のセキセイちゃんたちにも
「おいしいよ!」と羽根をハート型にしておすすめしていた
言葉を使う状況を完全ではないにしろ把握していた
お気に入りのごはんのときは聞かなくても
速攻で「おいしい!」といっていたし
お気に入りのセキセイのピコちゃんが近くにくると
「ぴこちゃーん!」と行っておいかけていた
わたしが節をつけて「ちゃり男〜ちゃり男〜♫」というと
チャーリーも重ねてちゃ「り男〜♫」の部分だけ合わせてきたりする
自分でもよく「ちゃり男〜ちゃり男〜♫」と歌っていた。
ふなふなふなっしーのイントロを口笛で吹いていたら覚えて
呼び鳴きがわりに吹いたりしていた
ゲゲゲの鬼太郎やら他のうたも吹いていたけどなぜか覚えなかった
しゃべるほうがお得意だったようだ
朝はヒャッハーといいながらケージから飛び出してきて着地しポーズを決め
羽根を少しひろげて屈伸運動しながらヒャッハーと何度も言う
朝起きてここまで機嫌のいい人はみたことがない
鳥ばくだんを投下したときに
もしかしたらできるかもしれないトイレットトレーニングを考慮し
「うんこプリっ」って言うと、3回くらいで覚えてしまって
驚愕した
「ちゃり男〜いい子ちゃん!うんこプリっつ!おいしい!」
などという文までつくって叫んでいた
後悔してもおそい
こんなに賢い子だからなおさら広い空に逃げてしまったときの恐怖ははかりしれなかっただろう
後悔や自責ではいい案が浮かばない
もしかしたら誰かが保護していてくれるかもしれない
とにかく、今はチャーリーが苦しんでいないことだけを祈るばかり
ごめんね、チャーリー
あやまりきれない